街の地域資源をネットワークする シブヤ大学
"街はキャンパス"。そんなコンセプトを掲げている『シブヤ大学』は、毎月第3土曜日にデパート、公園、民家など街のいたる施設を活用して授業を行っている。誰でも先生、生徒になることができ、材料費以外は原則無料。女子医大生による「性教育」講座や町内会のお祭りで活躍する和太鼓の体験、ファッション、科学や防災と、さまざまな授業の申し込みをインターネットで受付けている。
シブヤ大学は、2004年の区議会で、既存の生涯学習事業の促進案として提案されたのをきっかけに、行政施策ではなく民間のNPO法人としてスタートした。06年の開校から数え、延べ参加者数は1万8541人(11年3月現在)。20~30代を中心に、赤ちゃん連れの親子から80歳までの幅広い生徒が参加している。
特徴のひとつに、『ゼミ』『サークル』という名の、授業で出会った生徒同士の自主的な集まりによるプロジェクトがある。例えば、『キャンパスマップ』。これは、街で「シブヤ大学の生徒です」と名乗ると、「持ち込み有機野菜で、オリジナルメニューをつくってくれる」「ごはん専門店がお米についての知恵を教えてくれる」など、普通の地図には掲載されていない学生特典のある場所の地図をつくる活動だ。普段の生活ではなかなか接することのない人や知恵を可視化し、街でコミュニケーションが生まれるきっかけをつくっている。
このほかにも、『子どもワークショップをつくろう!』という授業で出会った生徒たちが後に先生となり、地元の小学生への食育の授業も生まれた。
「同じ興味を持つ人が集まるのが授業。それをきっかけに、普段出会わなかった人たちが新しいことをはじめる器になれたらと思っています」。学長の左京泰明さんはそう語る。
現在、08年10月に姉妹校『京都カラスマ大学』が開校したのをきっかけに、名古屋、広島、札幌、福岡、沖縄、鹿児島、東京にしがわと全国各地に広がっている。地域資源を活用した取り組みのため、授業テーマなどにその土地ごとの色が自然と出てくるおもしろみがある。
「街で動いていると、お神輿の担ぎ手がいなくて困っているなど、さまざまなコミュニケーションギャップに悩む声に出合います。そうしたことが起こる原因を考えると、若者とお年寄り、行政や企業と私たち市民、政治と環境など、人と情報がつながっていないことが理由であることが多い。これまでの活動を通して気づいたのは、コミュニケーションさえあれば、課題を解決できる可能性があるということです。それらが"学び"でつながり、地域に密着した生涯学習コミュニティを育んでゆきたいと思っています」
シブヤ大学の英語表記は、『Shibuya University Network』。地域の特色を使って街を育てる動きは、日本各地の街にひとつずつ新たなつながりを生んでいる。
団体のサポート総額
\ 0 0 , 0 3 2 , 5 3 9
- 団体名称 : 特定非営利活動法人 シブヤ大学
- 代表者名 : 左京泰明(学長)
- 主な活動地域 : 東京都渋谷区
- スタッフ構成 : 有給スタッフ2名/非常勤スタッフ32名/ボランティア約80名
- 所在地 : 東京都渋谷区神宮前2-9-11 シオバラ外苑ビル3F
- Tel : 03-3479-4285
- Mail : info@shibuya-univ.net
- HP : http://www.shibuya-univ.net/
- 活動目的 : 地域資源を最大限に利用した学びの場の提供を通じ、地域社会のコミュニティビルデイングに寄与する。
- 活動内容 : 毎月第3土曜日に街のいたるところで授業を開催。『ゼミ』『サークル』など授業をきっかけにして生まれた生徒の自発的な活動を支援。校外学習として、都市農村交流ツアーを開催。また、全国で姉妹校開校支援を行う。
- サポート支援金で出来ること : 1000円で、生徒一人に50分間の生涯学習の機会が提供できる。
