フードバンクのシステムを普及させる セカンドハーベスト・ジャパン
「どんな社会に自分が住みたいか、が大事ですね」。理事長のチャールズ・E・マクジルトンさんは、活き活きとした表情でそう語る。
本家アメリカでは40年以上もの実績がある「フードバンク」。"余っている食べ物を、困っている人に"というシンプルな理念はそのままに、フードバンクのシステムを日本流にアレンジして活動しているのが、『セカンドハーベスト・ジャパン』(以下、2HJ)だ。
2HJの活動には、「食品ロス削減」と「社会福祉支援」の二面性がある。「食品ロス削減」とは、売ることができなくなった食品を食品関連企業や大手スーパーから回収すること。それらは、輸送時に外箱が傷ついただけの食品やラベルがずれただけなど、賞味期限は切れておらず、安心して十分に食べられる、捨てるには"もったいない"食品。2HJは企業と協働で定めた「受領判断基準」を元に食品の品質確認を行い、受け入れ先や引き取り可能な量を調整。双方がマッチングしてはじめて、成立する。定期提携企業の約60社は、廃棄と返品にかかるコストを約9200万円削減(2008年度)することができたという。
一方、引き取った食品は誰の手に渡るのか。私たちが暮らす現代の日本で、母子家庭やワーキングプア、DV被害者など、フードセキュリティ(十分な食事が1日3食保障されていない)を欠く人は、65万人(2HJ推計)もいるという。2HJは、食糧を必要としている人々を支援する約460の福祉団体と、受け取り可能な食品の種類や量などを相談して配給する。配給量は、850t(5億1000万円相当・08年度)。食糧を提供する側にも、提供される側にも、"ありがとう"の想いが芽生える。これは、新しい「社会福祉支援」システム。
そのようなフードバンクのシステム普及のほか、2HJは毎週土曜日に上野公園での炊き出しや、難民支援団体や女性シェルターから紹介を受けた家族へ月2回の宅配も行っている。
「まずは、人間関係を築くこと。それから、一緒にできることを考えます」というチャールズさんの言葉からもうかがえるように、2HJは「信頼関係」を大切にしている。流通の基本は、食糧を提供する側が2HJへ食糧を届け、2HJが各施設へ配送する形。配送に費用はかかるものの、食品の引き取りと受け渡しはすべて無償だ。食品の保管場所や流通は、そのときの状況をみて2HJと企業・団体のお互いが融通を利かせる。それが可能なのは、信頼関係が成り立っているからこそ。そこには、かつての日本ではあたり前だった、"お互い様"の精神が垣間みられる。
"もったいない"が"ありがとう"へ変わるとき、そこには多くの笑顔が生まれている。
団体のサポート総額
\ 0 0 , 0 4 8 , 5 3 9
- 団体名称 : 特定非営利活動法人 セカンドハーベスト・ジャパン
- 代表者名 : チャールズ・E・マクジルトン(理事長)
- 主な活動地域 : 関東圏を中心とした日本全国
- スタッフ構成 : 有給スタッフ4名/非常勤スタッフ5名/ボランティア週約80名
- 所在地 : 東京都台東区浅草橋4-5-1 水田ビル
- Tel : 03-3838-3827
- Mail : info@2hj.org
- HP : http://www.2hj.org/
- 活動目的 : すべての人に、食べ物を。
- 活動内容 : 安全だが余っている食品を収集し、食に困っている人へと分配する「フードバンク」システムの実践と普及。また毎週土曜日に上野公園での炊き出し、月2回個人宅へ食品の宅配便を発送。
- サポート支援金で出来ること : 1000円で、1万4000円分の食糧を配布できる。
