サポートする団体

障がい者が地域で暮らす場をつくる ぱれっと

「一人暮らしをしたい」

知的障がいのある本田真実さんがそういったのは、グループホーム(知的障がい者が地域で共に暮らす家)に入って4年目のこと。自分だけの空間を手に入れたい。誰もが通るステップを踏んだ瞬間だった。

「一人暮らしをはじめてから最初の電話は、"新聞の勧誘がきちゃった。どうしよう?"というものでした。"断ればいいじゃない!"と伝えたのを覚えています」と話すのは施設長を務める三森紀子さん。そうやって本田さんは一つずつ"はじめて"を体験しながら、今では得意の料理を作りに、月4回ボランティアに訪れるという。

『ぱれっと』は、"働く""遊ぶ""暮らす"など、障がいのある人が生活を送る上で必要な場をつくり、自立を支援するNPO法人。知的障がい者の人間関係や生活圏の狭さに疑問を感じ、"地域の中に日常的に集える場所をつくろう"と、1983年に設立した。活動を通して出てきた「働く場所が欲しい」「自立して暮らしたい」という声をカタチにし、今に至る。現在、余暇活動を行う『たまり場ぱれっと』、クッキーの製造・販売を行う福祉作業所『おかし屋ぱれっと』、グループホーム『ぱれっとホーム』を運営。日本での経験を活かし、スリランカでも福祉作業所を運営している。また、代わりの"誰か"ではなく、障がい者本人を国際会議に出席させ、自分たちの生活について意見交換する機会をつくっている。

また、『Restaurant&Bar Palette』という、障がい者と健常者、外国人が共に働くスリランカ料理のお店での取り組みがある。福祉としてではなく、NPO法人と理念を共にする株式会社として運営。味やサービスだけで評価してもらうため、障がい者が働く店という宣伝や説明をしていないのが特徴だ。

洗い場担当だった佐藤雅敏さんは、就職1年目に「ウエイターをやりたい」と切り出した。手足に軽い麻痺があり、うまく発音できない言葉がある。苦労したのは、会計。780円の会計に830円出すお客さんがいて、おつりの計算が難しかった。それが今では、主任として店の鍵を預かり、昼の時間帯は24席のホールを一人で担当している。店長の南山達郎さんは、佐藤さんを"なくてはならない戦力"だと語る。

「"障がい者"と一言でいっても本当にさまざま。障がい者だからといって、かわいそうでも、綺麗でもない。妬むし、嘘だってつく。でもただそれだけです。普通の人間関係と同じように、仕事仲間としてその人と向き合っています」

「いらっしゃいませ」がいえない人には、笑顔で迎えるようにするなど、特定のマニュアルをつくらずに、一人ひとりの障がいや性格に合わせたサポートを行う。こうした支援の在り方は、本人の声に丁寧に耳を傾けることで可能になっている。

団体のサポート総額

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  • 団体名称 : 特定非営利活動法人 ぱれっと
  • 代表者名 : 谷口奈保子(理事長)
  • 主な活動地域 : 東京都渋谷区
  • スタッフ構成 : 有給スタッフ17名/ボランティア1名
  • 所在地 : 東京都渋谷区東3-19-9 恵比寿イーストビル101
  • Tel : 03-5766-7302
  • Mail : palette@npo-palette.or.jp
  • HP : http://www.npo-palette.or.jp/
  • 活動目的 : 就労・暮らし・余暇などの生活場面において障がいのある人たちが直面する問題の解決を通して、すべての人たちがあたり前に暮らせる社会の実現に寄与する。
  • 活動内容 : 余暇活動を支援する『たまり場ぱれっと』を基本的に毎月第1日曜日、その他クラブ活動を随時開催。また、働く場所として『おかし屋ぱれっと』と『Restaurant& Bar Palette』の設立。生活の場『えびす・ぱれっとホーム』を運営。『ぱれっとインターナショナル・ジャパン』という国際交流や就労活動支援も行う。
  • サポート支援金で出来ること : 10万円で、『アジア知的障害者会議』(隔年11月開催)に、障がい者本人を報告者として送り出すことができる。